元BL読みとして言いたい事がある。

今日はてブで知った記事の中に、先日書いた記事の元に対する話があって、
BLとBL読みを貶めるのもいい加減にしてもらいたい。 - __ScrapBook of Plumber
どうしても「うへぇ」となってしまって割りと刺激的な(と自覚のある)ブコメをつけさせてもらいました。

# 2008年11月11日 letoro_mania 801, 本, 賛成できない, これはひどい 表紙・エロ・同性愛・子供の目に付く・公費このあたりすべてが問題になってるのに「BLの表紙は全部が脱いでる訳じゃない!」とか必死杉/「表紙見ただけで全部エロって決め付けないで!」テラワロス

ってものです。
色々文字制限の中で何度か推敲したのですが言いたいことを詰め込むことの方に目が行ってしまっていて言い訳というか、自分がそう思った理由を述べたいなぁと思っていました。


最初に。
私は元々BL(スミマセン。本当にBLって気持ち悪い*1ので以下「801」で通させてもらいます。)読みで、ちょうどid:natsu_sanが文中でおっしゃっている801書籍の「過激なイラストが増えてきた」「ここ5年程度」を境目として、801書籍から離れていっている人間であることを先に明記しておきます。
分る人には、「大JUNEが休刊(という名の廃刊)になった時期〜小june廃刊まで。マガ・マガの方針が変わった頃」
微妙に理解のある人には「801系雑誌が色々な出版社から出始めた辺りがピーク」とか言っておくと大体想像が付くかと思います。
ただし、当時から大好きな一人の作家さんだけは現在も新刊が出ていれば購入していますし、当時購入した801本の中でも気に入ったものは本棚に残し度々再読する程度は行っております。
つまりパンピーとも、現行の801好きとも微妙にズレがあります。


とりあえず前提として、今回の件が「BLとBL読みを貶めている」とは思わなかったことがあります。
確かにメディアで話題になればショッキングなものを取り上げられ、アキバ系女子がワイセツな本に夢中になってる!になります。
そんなの男性オタの報道のされ方で分りきってるじゃないですか。
すでに池袋の執事喫茶だの男装喫茶?だのがひどい取り上げられ方してますし、腐女子にメディアが与えた名前は「オタージョ」でしたよ?(定着しなかったけど)
801趣味を知らない人にとってはそういうものなんですよ。
本屋の801の棚は男性向け18禁エロ漫画の棚ように蛍光色の背表紙が並んでいて、NANAくらいしか漫画読んでいないオタクの内情を知らない友達は眉を顰めて通り過ぎる場所です。
確かにネットの普及で801を含めたオタク知識は広まっていますが、ソレが日本全ての人間では無いのです。そして、そういった知識のある人は(これだけ広がっていても)いまだマイノリティーです。


「BL(ボーイズラブ)」と称される(略)破廉恥な表紙の本(略)

(略)
これは、BL読み(あえて、腐女子とは称さない)にとっては侮辱としかいいようがない。

何なら例をいくつか挙げてみよう。日和ったりはしない。BL専門レーベルのものだけ拾ってみた。
寒冷前線コンダクター (角川ルビー文庫―富士見二丁目交響楽団シリーズ)交渉人は疑わない (SHYノベルズ)リボンの日をときどき (二見シャレード文庫)(注:はまぞうの形式のみ変更)
最後の1冊は、「本の雑誌」にも取り上げられた、書店を舞台誌にしたBLである。

破廉恥、だろうか。とてもそうは思えないのだが。

確かに、このようなものも、ある。
蜘蛛の褥 (f‐ラピス文庫)淫らな結婚アドバイス (LAPISmore)極道の花嫁 (ガッシュ文庫)
しかし、これが全てではないし、まったく着衣が無いということは、まず無い。

また、このような比較的過激なイラストが増えてきたのは、ここ5年程度のことである。以降取り上げる記事にもあるが、図書館側もイラスト等の過激化を憂慮しており、ここ数年は購入を控えていたという記述がある。配慮がまったく無かったわけではない。(略)


まず、大元のhttp://www.city.sakai.osaka.jp/city/info/_shimin/data/5374.htmlこの記事には

(略)本の表紙は表も裏もともに「男性同士が抱き合っている・キスをしている」などの絵であり、(略)

とあります。とりあえず「脱いでなきゃいい」とは一言も言ってません。
同性愛に嫌悪感を覚える人はいまだ多いですし、逆に801趣味を同性愛の方々自身が嫌がっている場合も多いです。
日本にはゲイバッシングが無いのではなく、起きにくい土壌であるというのは伏見憲明さんもおっしゃってますし。


それと、
ここ5年でイラストが過激になり、購入を控えているとありますが、
新書版の草分けのビーボーイノベルズの青磁ビブロス社から?ビブロスへの社名変更が1997年。青磁ビブロス名義の新書版をいくつかですが手にした覚えがありますが、創刊年は追えませんでした。ただ、殆どがすでにビブロス社名義だったので社名変更の少し前だったのではないかと。*2
文庫版草分けのルビー文庫創刊が1992年。元々はスニーカー文庫から独立した形で刊行されました。
その後に文庫でけっこう大々的に売り始めたラピス文庫が1997年ですので、ルビー文庫の1992年を取っても16年。
ここ5年の購入が(全くではないでしょうが)無いのであれば、11年間で5500冊です。
年間約300〜500冊。
堺市の図書館サイトにある、平成13年の購入冊数が47865冊。内、郷土資料が587冊と視聴覚資料が520冊とのことですので一般書籍の購入は46758冊(児童書を含む)。
そのうちの300〜500冊が801書籍となります。
年間の801書籍の発行数とか、調べ方が分らないので出せません。すみません。
多いか少ないかはちょっと判断付きかねますが。


しかし、アマゾンさんで2000年以前の画像有りのものがなかなか当たらなかったのですが…。
2000年あたりからポツポ画像有りが出てくるのですが「なんでアマゾンさんは出版年とジャンル掛けてのソートができねぇんだよ!」ということで、2006年に倒産したビブロスのビーボーイノベルズ(倒産に伴いリブレ出版が敬称したが、レーベル名がb-boyノベルズと変わっているため増えていないので)で検索して少し出てきたのが以下でした。

疵(スキャンダル)―冷たい指 (ビーボーイノベルズ)

疵(スキャンダル)―冷たい指 (ビーボーイノベルズ)

略奪恋愛バトル (ビーボーイノベルズ)

略奪恋愛バトル (ビーボーイノベルズ)

憎みきれないろくでなし (ビーボーイノベルズ)

憎みきれないろくでなし (ビーボーイノベルズ)

蜜のくちびる―ミッシング・リンク (ビーボーイノベルズ)

蜜のくちびる―ミッシング・リンク (ビーボーイノベルズ)

最悪 (ビーボーイノベルズ)

最悪 (ビーボーイノベルズ)

おしおきは愛をこめて (ビーボーイノベルズ)

おしおきは愛をこめて (ビーボーイノベルズ)

すみません。私の検索能力が低いのかもしれませんが…。
一応アマゾンさんでジャンルをボーイズラブにしてからキーワードを"ビーボーイノベルズ"にして、出版年月の新しい順でソートして14ページ目あたりからなのですが。
もしお暇な方がいらっしゃいましたら他のレーベルについて検索お願いしたいです…。ビーボーイはエロキツメ路線ではあったというのは知っていますので。
とりあえず言いたいのは年間300〜500冊買ってて、これだけ当たるのに「エロっぽい表紙は全て避けてました!」が通用するの?です。
いくつかnatsu_sanさんが挙げていた、濡れ場の無いレーベルがあるのは知っていますが、ウィキペディアで"ボーイズラブ"を見ると、レーベルはかなりの量あります。



これ、何も知らない人からでも十分男性同士の性愛を扱っているように見えると思うのです。
それを女性向けで扱っているという(知らない人にとっての)奇異。性的なものなので余計に「変態的」となされると思います。
貶められた!と言われる気持ちは分るつもりですが、ある程度オープンになってきてこういう報道がされるのは想像がつくし、
正直ソレが嫌で古い(といったら失礼かもですが、私を含めた)801趣味の人間はひっそりとしていたのです。
時代は変わった! 私たちは受け入れられている! と思っているのは知っている人間だけじゃないですか?



検索で大分時間が掛かってしまったので途中ですが、とりあえず、まずはここまでで一度終了します。
半端で大変に申し訳ないです。

*1:何故かは先日の記事に

*2:(要出展)って付けとくべきですかね?